U-NEXTで鑑賞。
主演がブラッド・ピットとトミー・リー・ジョーンズという、豪華な布陣のSF映画。
地球外生命体を探すミッションにおもむいたまま行方不明となった父を、息子が探しに行く、という、シンプルではあるが感情移入できる親子愛を描いた作品。
海王星から大規模なサージ(過剰電流)が放射されて地球付近に甚大な被害が発生。
「その原因は君の父親と考えられるので止めに行って欲しい」、という極秘任務を受けた極めて優秀な宇宙飛行士が、はるばる父のもとへと出発
地球、月、火星と舞台を変えてさまざまな障害を乗り越え、ついに海王星へと到着。
おおげさに盛り上がるシーンもさほどないのに、引き込まれる。
抑制の効いた音楽。コンピューターの自動音声も淡々としていて、主人公の孤独さを浮かび上がらせる。やたらと心理診断もされるし。
ブラッド・ピット演じる主人公は、父役のトミー・リー・ジョーンズに捨てられたと感じていたために、考えても無駄なことを極力省いて成長してきた。それが妻に対してであっても。
きわめて内省的な主人公。こういう抑制の効いた演技は、今まで知っていたブラッド・ピットにはなかったような気が。
目的地へと到達するにつれ、感情を取り戻していくかのような描写もいい。
劇中もほぼ彼のモノローグで進行する。
目を奪われるほど高度なVFXも見どころではあるが、それらは主役らの人間性を浮き彫りにする舞台装置と言っても過言ではない
結局は人間が生きるためには何が大切か、ラストで分かる。
ただ、気になることも。
結局、父親の長期間のミッションは無駄だったのか? 何も結論は出なかったのだろうか。
また、宇宙船と地球との間の無線通信にタイムラグがまったくなかったこと。本当は数分かかるはずなのに。
それと、道中あれだけのをしたのに、ラストで何のおとがめもなしだった?