映画「異動辞令は音楽隊!」感想

この記事は約3分で読めます。
この記事はアフィリエイト広告を利用しています。

皆さんは「響け!ユーフォニアム」というアニメをご存じですか?

吹奏楽で全国優勝を目指す高校生たちの物語です。(原作は小説です)

僕はもともと合唱畑で、吹奏楽とは縁がなかったのですか、2015年に始まったこのアニメシリーズのおかげで、「吹奏楽の楽しさ」に目覚めました。


さて、今日ご紹介する映画は、26日に封切りされたばかりの「異動辞令は音楽隊!」


巷で金持ちのお年寄りを狙ったアポ電強盗が多発しており、解決の糸口が見えない、とある街が舞台。

主人公は、阿部寛演じる凶悪事件を扱う県警本部捜査一課の鬼刑事、成瀬。

彼は30年間「現場一筋」をモットーにし、犯罪を撲滅する熱意のあまり、かなりヤバいむちゃな捜査活動もやってきました。部下の坂本(磯村勇斗)には怒鳴り散らし、上司の本部長(光石研)には楯突くという、完全に昔カタギの男です。

しかし、コンプライアンスやパワハラ撲滅の風潮は警察にも及んでいるこの現代、ついに彼は警察音楽隊へ異動(実質左遷)させられてしまいます。

認知症が進み徘徊を繰り返す母(倍賞美津子)を抱え、娘(見上愛)からも見放され、孤立しひとり苦しむ成瀬でした。

そして、配属先のやる気のないヘタクソな音楽隊に、当初反発をあらわにする成瀬。

音大出身のトランペッターの女性警官、来島(清野菜名)はそんな彼に厳しい態度を取りますが、そのうち徐々に成瀬の心を解いていきます。

「音楽と同じですよ。ひとりがミスっても、周りがカバーすればそれでいいじゃないですか。」

成瀬に与えられたパートはパーカッション。今まで演奏したこともないドラムを、おっかなびっくり叩き始めます。成瀬になにかと憎まれ口を叩くサックス吹きの北村(高杉真宙)、気の良いチューバ吹きの国沢(板橋駿谷)、そして大勢の楽団員が成瀬を囲みます。
そして、警察音楽隊の演奏をいつも聴きに来てくれる老婆。

彼らとふれ合うごとに、成瀬は次第にチームワークというものが何なのか、理解していきます。

ところが、音楽隊のファンの老婆がアポ電強盗の毒牙にかかってしまうという事件が起きてしまいます。

捜査からすでに外された成瀬にできることは何か。
考え抜いた成瀬は、音楽で犯罪に対処することに…!




いやあ、気持ちいい映画でした。アポ電強盗という憎むべき犯罪がイントロから出てきてギョッとしましたが、「孤狼の血」を連想させられる成瀬の無茶な捜査ぶりと、音楽隊に転属させられてから次第に人当たりが丸くなっていくところの対比は、彼の成長を描いていて素晴らしかったです。なにしろ、容疑者だけでなく部下をも怒鳴りつけていた成瀬が、嫌味を言う北村に対し自分の誤りを認め、頭を下げるのですから。

阿部寛は、この映画のために3ヶ月間ドラムの猛特訓をしたそうです。共演する清野菜名ほか、役者はみな楽器を初めて触る人たちばかりだったとか。
そして、原案・脚本・監督の内田英治の方針で、演奏シーンでの吹き替えはなし。阿部寛の生のドラム演奏ですよ! 長身イケメンもあいまって、すごい迫力でした。

刑事課で成瀬の部下だった坂本を演じる磯村勇斗の真面目な刑事ぶりも、成瀬の押さえ役として決まっていました。特に、ネタバレは避けますが、ラストでの演技は非常に心に響きましたね。

そして何と言っても演奏シーンが心に沁みます。吹奏楽のスタンダードナンバー「宝島」などなど、聴くとワクワクする曲ばかりでした。

初日金曜日の昼間は、4割程度の入りでしたが、阿部寛ファンにも、音楽ファンにも、多くの人に観てもらいたい映画です。

Follow me!

  • X