「中森明菜イースト・ライヴ インデックス23 劇場用4Kデジタルリマスター版」を見ました。
1989年4月29日・30日に行われた、デビュー8年記念のコンサートの模様です。
Wikipediaによると彼女は1965年生まれですから、当時24歳。
そんな若さでいて、すでに10曲以上の持ち歌を歌っていました。
当時どれだけ秀でた歌手だったか、改めて思い知らされました。
歌謡曲の世界では、美空ひばりを除けば、大正8年生まれの祖母が好きだった「ザ・ピーナッツ」などは庶民にとってもっと身近な存在でした。
美空、そして山口百恵以来でしょうかね、「歌姫(ディーヴァ)」というものが登場したのは。
スクリーンに映る明菜ちゃんは、そのまさしく「歌姫」でした。
あれだけ大勢の観衆を前に物怖じもせず、しかも高いピンヒールを履いて、笑顔をふりまきながら踊って歌うんです。
当時の若者たち(僕は22歳でしたね)が熱狂したのも無理ない。
しかし、仕方のないこととはいえ、画質が良くない…。
1年前に見た「犬神家の一族」4K修復版の方がずっと画質が良かった。
フィルムから起こすのと、ビデオを素材にするのとでは、同じ4Kでもかなりの差が出ます。
例えば、テロップの文字の周囲にモスキートノイズが。インターレース走査線のにじみも残っているため、バックボーカリストの顔もぼやけています。
あと、やはり僕にはPAを使った大音響は合いません。浪人生の時に、友人に誘われて浜田省吾のライブに行ったんですが、あまりのうるささに椅子に座っていて、友人だけでなく周囲の知らない人からも非難されたくらいです。
歌詞も聴き取りにくいしなぁ…。
CDや配信の方が音質がはるかに良くて、そっちで聴く方がいいですね。
ライブは、大音響を体感したい人、生で芸能人を見たい人たちに向いていると思います。
(数年前の矢野顕子「さとがえる」コンサートは、限りなく生演奏に近いライブでよかったな。矢野さんだけでなく、細野晴臣さんや鈴木茂さんも、間近で落ち着いて見られたし。)